木造二十八部衆立像 応急修復【福島県指定有形文化財】 平安時代後期 像高
HOME→修復例→仏像の修復→木造二十八部衆立像の修復
福島県 会津坂下町の寺院(真言宗)
修復の内容 ・主に難陀竜王の背面から頭部にかけて乗せられている 竜部分(後補)の部材の接合を行い、ホゾによって像 本体と接合することによって難陀竜王としてのかたち を復した。竜部分はかなり以前に外され別保存されて いたと推定された。多くの部材が保存されており、今 回信仰上の理由から難陀竜王としての尊容を復したい との考えからご依頼をいただいた。 ・別の像に対しても、落下している部材を手の届く範囲 で、応急的に、後の解体修復に害のないよう点付け接 着を行なった。 ・難陀竜王は前傾しており、前面に張られている幕に触 れてしまっており幕の開閉に支障をきたしていた。今 回、難陀竜王と金毘羅王の位置を入れ替えを行った。
◆修復後記 応急修復後に東日本大震災が起こった。震度6強の揺れで非常に心配したが、転倒することは無かった。倒れないように私が、呼ばれたのではないかと感じた。
HOME :http://syuuhuku.com