木造韋駄天立像
寛保元年(1741) 厨子高61.9cm 像高30cm

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新潟県 柏崎市の寺院 (曹洞宗)           


     修復前            修復後


             
主な損傷の状態
  • 中越沖地震によって落下し、厨子の扉が外れ、左袖が割損した。
  • 部材の矧ぎ目が見えている部分があった。
  • 宝棒が欠失していた。
修復基本方針
  • 像の経て来た歴史、造像当初のオリジナル部分を尊重した修復を行なった。

主な施工内容

  • 割損箇所を接合した
  • 矧ぎ目に漆木屎を充填し、補修した。
  • 扉を復した。
  • 宝棒をヒノキ材で彫出し、漆箔を施した。
  • 厨子下に框を設け、安定を図った。
修復所見
  • 厨子裏に寛保元年(1741)の銘記があった。以前の修理の際に表面の彩色を除去され、厨子を塗り直されてしまったそうだが、造像当初の形状をよく残していた。

◆修復後記
 中越沖地震により、落下し、損傷を被ってしまいました。厨子は屋根が重く、少しバランスが悪かったので、下に框を設け安定させました。 宝棒を補うと力強くなったように感じました。

韋駄天様は台所に安置される仏様です。その足の速さであちこちから食べ物を運んできてくれるからです。


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