木造薬師如来坐像
16世紀か 像高31.6cm

HOME修復例仏像の修復→薬師如来坐像の修復

新潟県 新潟市の寺院(曹洞宗)           


           修復前                     修復後






























 
像の概要
一木割り矧ぎ造り。松材か。

主な損傷の状態
  • 像全体に虫穴が散在していた。
  • 腐朽により大きく欠失しているところがあった。
  • 背面材が外れていた。
修復基本方針
  • 像の経て来た歴史、造像当初のオリジナル部分を尊重した修復を行なった。
  • 部材を全て一旦解体し、根本的な修復を行なった。
  • 虫穴を一つ一つ充填整形した。
  • 欠失箇所をヒノキ材や漆木屎にて復元補修した。

◆修復後記
虫穴が散在しており、これを一つ一つ補修していくのに時間を要しました。虫穴は多いものの、彫刻表面は健全でした。
大きな欠失部分も形状の連続を追うことで復元することが可能でした。

手間と時間はかかりましたが、造像当初の造形を取り戻すことができました。


お殿様の目を治したという伝承のある御像で、元々のご本尊でしたが、お堂の上の方に安置されていて、人の目に触れていませんでした。大きな像ではないですが、非常に存在感のある御像です。


もどる
このサイトの御意見・御感想は、メール butuzou★syuuhuku.com
                       (★を@に変えて送信下さい)まで

HOME :http://syuuhuku.com