樹脂溶液含浸強化
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 木質が腐朽し、強度が不足する場合には、合成樹脂溶液を腐朽箇所に含浸し、強化します。

 樹脂溶液含浸強化の前処理として薬剤を染み込ませ、腐朽菌を死滅させます。その後、腐朽の度合いによって、樹脂溶液の濃度を変えて、含浸処置します。

 樹脂溶液を含ませ過ぎると、樹脂の光沢が出て、木材の質感とは違うものになってしまいますので、彫刻面にはかからないように処置します。

 像全体が腐朽菌に犯され、全体を強化する必要のある場合には、樹脂光沢の出にくい樹脂を使用し、像の素材感を変えることなく、全体を強化します。

         
・木材腐朽菌によって腐朽した部分。
強度が著しく無くなっている。
・注射器で合成樹脂溶液を注入している。

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